スーサイド・スクワット 感想

 

続編とハーレー・クイン華麗なる覚醒に期待して★3。

 

個人的な好みには合わなかった。

それぞれのキャラクターは確かに魅力的かもしれないけれど、

似た別作品と比べてしまうと見劣りしてしまうという印象

 

■良かった点

・思ったよりもグロくなかった

 続編は年齢制限があったので、本作も心配していたけど全然グロくなかった

・クズは最初だけ。

 ちょっと感覚の違う人達くらいの描写だったので、

 タランティーノ作品のような開始白目を向いて逃走したくなるようなことはなかった

 

■悪かった点

・集合モノである必要性が感じられない

集結モノのいいところは個性豊かなキャラクターと、全く別の思考と事情を持ちながらも互いに協力して問題に立ち向かう「チーム」という幻想を具現化しているところにあると思っている。

本作に関してはメインの3人以外は影が薄く(実際続編ではリストラされてるみたいだし・・・)、かと言ってメインどころもアイコンとしては弱い。

ハレーちゃん、もっとかっ飛んでてもよかったのでは?

宣伝を見たときは1mmも理解できないサイコパスかと思ったのに、案外直感だけで動いていない感じが人間味があっていいけど、ハーレークインとしては少し物足りないような気もした。

また、アクションにおいては個々の見せ場と集結しての見せ場があることで、個々のキャラへのファンサと集結モノとしての醍醐味を見せるものだが、どちらも非常に弱い。

個人的に一番盛り上がったのは最初の接敵の場面。

あそこが一番好き勝手やりながら案外協力しているように見えなくもなかったが、

そんな中盤が一番盛り上がってもなって感じ・・・。 

 

・ノリが悪く、まとまりの無さとご都合が目立つ。

ヴィランの話のいいところはかっ飛んだキャラクター性によって生み出される、

非日常感にあると思う。

普段抑え込んでいる鬱憤をそんなの知るかクソやろー!と笑い飛ばしたり、大嫌いな上司を敵キャラに重ねてぶった切ってもらう、そんなところがいいとおもっている。

じゃないと「一般的常識」にとらわれている大衆としてはついていけない。

悪逆を笑いに、もしくは哀愁や同情に変えてくれないと理解できない、というのが一般的な考え方だと思う。

また、ノリやテンポを良くすることで観客に考えさせないようにしないと、思考の矛盾に気づいたり非常識からくる嫌悪が勝ってしまう。

 

長々と書いたがヴィランものはかくあるべき、と思っては行けないけど、

大衆向けに作るのであれば↑がセオリーなんじゃ・・・と個人的には思っている。

 

対して本作はテンポが良くない。

ドラマ部分に関しては本作のストーリーに関係が無いような情報が多く、

個々人が抱える問題は似たような傾向にあるにも関わらず、

挫折からの立ち上がったあと本当に同じ方向を向く理由がいまいち弱い。

同じ問題を抱える善人を助けたい。

もしくは自分と同じになる前にいい方に戻してあげたい。

戻ることができない自分たちの代わりに、フラッグを元の場所に戻してあげたい。

そんなことを考えているようにも思えなくもないし、

自分と同じような立場の人間がいるってことが励みなっとかなのかもしれないけどいまいちわからん!

なんでお前ら気持ちがおんなじ方向に向いてるんや!

気持ちが切り替わるには作中の時間の流れがあまりにも短すぎるためと思われるが、

挫折するのも立ち直るのもあまりにも早すぎる。

 

また、全体的にご都合主義が目立つ。

これはテンポが悪いことが原因だと思うけど、知らぬ間に芽生えた友情を急に大事にしだす展開や物語をすすめるための危機管理能力にかける行動、叫んでないで銃打てや!とお涙を誘いたいんだろう場面などなど、もうなんかヴィランものなのにご都合主義目立ちすぎじゃない?っていうのが非常に気になった。

ヴィランものって大人向けのイメージがあったから、ご都合主義って嫌がられるものだと思うのにこれでもか!と入っている。

ていうか最後のあの兵器、なんで兵器だってわかったんだよ!どう見ても魔法だろうがよぉ!

弟を倒すために犠牲になった副隊長?らしき人にも触れてないしよ!

あんな簡単に命令されているから気のせいかと思ったけどやっぱり死んだよね!

 

という感じで色々なんでやねん!って思うところが多すぎて途中から白目むきそうだった。

 

 

・微妙にセンスがない

ところどころセンスが無いところが気になる。

手のひらから炎が伸びるのは流石に現代的なデザインラインじゃないと思うんだよね。

それを振り回すとか火炎放射器かよ・・・。

なんのための超常パワーなの・・・?

現実にありそうな力をありそうな形で使うのがDCの世界観なの?僕わかんない・・・。

 

それとラスボス戦、白飛びしすぎてよく見えない。

顔を見せず、異物感を出したかったのかもしれないけど雨の影響もあってよく見えなくて、悪影響しか無いようにおもった。

なぜか室内に雨が降ってるのはもうおいておいて、

水を使ったアクションとか利用した作戦とかもないので、

スモークの役割にしかなってなくてなんのための雨なのかイマイチわからなかった

スモークならきりで良くない?なんで雨?

 

 

とにかく互いに協力している風でも、誰か一人が異様にとがるとかもなく

わざわざヴィランを集めての集合モノにする意味があったのか疑問な作品だった。

でもウィル・スミスは悪人の中にも愛嬌がある演技が良かったし、

ヨエル・キナマンは顔が良かった。お姫様みたいに守られるのは正直興奮した。

そしてマーゴット・ロビーはとてもかわいかった。あと半ケツがエロい

ハーレー・クイン 華麗なる覚醒に非常に期待する。